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バッテリー交換の手順
安全のため、バッテリーを取り外す前に、ライトなどの負荷を完全に切ってください。その後、エンジンキーを抜きます。
古いバッテリーから新しいバッテリーへ交換する時に(+)極と(-)極を逆に接続することのないよう、(+)端子の位置を覚えておきます。
バッテリーの極性表示は、端子の周囲に表示されています(※テーパー端子の(+)極は(-)極に比べて太いので、端子の外観によって判別できます)。バッテリーが2個搭載されている場合は、同一サイズ、同一履歴のものを同時に交換してください。
まずは車体にアースされている(-)端子側のケーブルから外します(※ バッテリーから取り外す場合は、端子のナットを緩めて取り外します)。
続いて(+)ケーブル端子のカバーを外して、同様に端子のナットを緩めて取り外します。
バッテリーを固定している金具を取り外します。固定金具のネジを緩めるときは、金具などで端子とショートさせないよう、十分に気をつけましょう。
古いバッテリーを取り出し、取り付け台に異物がないことを確認してから、極性に注意して新しいバッテリーを設置します。
強く締めると電槽をゆがめるおそれがあり、破損の原因になります。逆に、締め付けが緩いと走行中の振動によって、バッテリーの破損ならびに極板の活物質の脱落を促進し、寿命を短くする原因になります。固定金具は締め過ぎず緩め過ぎず、平均的に締めましょう。
車両側の(+)ケーブル端子をバッテリーの(+)端子に取り付けて、端子カバーを元どおりにかぶせます。続いて(-)ケーブル端子をバッテリーの(-)端子に取り付けて完了です。
バッテリーを扱ううえでの注意点
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バッテリーからは水素ガスの発生があり、取り扱いを誤ると引火爆発の原因となり、大変危険です。火気やスパークは厳禁ですので、十分注意しましょう。
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バッテリーの取り扱い方法や危険性を十分理解していない者(子供など)には、触れさせないでください。
バッテリー液により、失明ややけどなどの原因となります。 -
バッテリー液が体に付着すると、失明ややけどなどの原因となります。
また、衣服や器物に付くと、損傷するおそれがあります。 -
バッテリー液による失明ややけどを防ぐために、作業中は保護メガネを使用してください。
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本来の目的以外の用途で使用すると、引火爆発の原因となります。
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バッテリーから発生している水素ガスなどへの引火により、爆発や火災の原因となります。
バッテリーの交換時に確認すること
車両の中には、バックアップをとらなければならないものがあります。メーカーごとに仕様が異なりますので、注意事項と車両取り扱い説明書をよくご確認のうえ、交換をしてください。
また、時計、ラジオ、ナビなどのメモリー機能が採用されている装備に関しても、バッテリー交換時にメモリーが消失するおそれがありますので、バックアップやデータ設定値の控えをとるなど、事前のトラブル防止をおすすめします。
現在、ほとんどの車両に採用されています。
バッテリー交換時にバックアップをとらなかった場合、これまでのエンジン調整データが消失してしまい、初期設定にリセットされます。そのため、バッテリー交換後にエンジンをスタートした際、アイドリングが安定しないことがあります。
その場合は、10~20分程度アイドリングを続けると学習機能が働き、元の調整状態が復元されます。
それでもなお不調の場合は、カーディーラーにご相談ください。
トヨタ車の場合
【アイドリングストップシステム付き車両】
バッテリー交換後は、クラッチ初期学習が必要となります。方法については、カーディーラーまでお問い合わせください。
ホンダ車の場合
【パワーウィンドウのオート機能付き車両】
バッテリーやヒューズなどを交換した場合は、パワーウィンドウのオート作動ができなくなりますので、次の順序で回復を図ってください。
(1)エンジンを始動し、ドアガラスを一番下まで下げます。
(2)スイッチを引き上げ続け、ウィンドウを閉め切った状態のまま、約1秒間スイッチを保持。その後、機能が復帰します。
三菱車の場合
【三菱マルチコミュニケーションシステム(MMCS)付き車両】
バッテリーを交換すると、残燃料での航続可能距離表示がリセットされ、異常値を示します。正常値にリセットする方法は、カーディーラーまでお問い合わせください。
【マニュアルミッションのエンジンスタート(対象車:三菱ランサーレボリューション)】
マニュアルミッション車で、クラッチスタートシステムを採用している車の場合は、クラッチペダルを踏んで(クラッチを切って)も、エンジンがかからない場合があります。ご注意ください。